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2017/5/10 上午 09:49:41 ] |
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601形電話機は600形から2割のコストダウン・現場で内部の部品を自由に交換できる構造とする・パッド切り替えを不要とする、などを目的として開発された電話機で、1978年(昭和53年)4月から商用試験が始まった。 製造会社は岩崎通信機・神田通信工業・大興電機製作所(現 : サクサホールディングス)・田村電機製作所(現 : サクサホールディングス)・東芝・ナカヨ通信機(現 : ナカヨ)・日通工(現 : NECプラットフォームズ)・長谷川電機製作所(現 : 富士通アイ・ネットワークシステムズ)・明星電気(50音順)。 オイルショック後に開発された機種であり、徹底的に製造コストの削減がなされている。それまでの600形に比べ重量は約3分の2、部品点数は約半分になっている。直流阻止コンデンサを付加抵抗で短絡し低周波数での側音平衡を改良するため、送話器・受話器ともそれぞれ感度を2dB向上させた。バリスタを多用した650形に近い回路構成となった。設計の容易化のため共同電話には用いられなかった。 ダイヤル周りでは、中心の紙にある数字が4号電話機以来復活した(数字は紙に直接印刷されている)。透明カバーと紙を押さえるリングは一体化して、無色透明の合成樹脂製になった。ダイヤル指穴中心の「・」がなくなった。ダイヤルの文字盤もなくなり、数字は直接筐体に印刷されている。ダイヤル一式やフック機構部は底板側に固定されて筐体は単なるカバーとなり、製造時の省力化が図られている。 色は黒・アイボリー・グリーン・グレーの4色で600形と基本的に変わらないが、やや淡いパステル調の色になっている。グリーン・グレーは送受話器も筐体と同色になった。材質も600形と同じ硬質塩化ビニールだが、厚みはさらに薄くなっている。 |